Is tissue still the issue? 肺癌の組織診断
Is tissue still the issue in detecting molecular alterations in lung cancer?
Respirology. 2020 Apr 25. doi: 10.1111/resp.13823. [Epub ahead of print]
リキッドバイオプシーのレビュー
肺癌の組織診断はSCLCなどの組織型による治療の選択から重要視され始め、最近では分子生物学的な検査によるTKIの治療が可能か検索することが一般的になってきた
遺伝子診断をするには十分な検体量を採取することが必要だが、10-20%では不十分な量だったり、DNAの増幅が不可能であったりする
生検の合併症の問題や患者の負担から十分な量の検体が採取できないことがある
また、腫瘍内や転移巣の不均一性により治療反応性が異なる可能性もある
リキッドバイオプシーは癌の遺伝子を調べる代用として期待されている
miRNAは臨床で実用化されていない
ctDNAは腫瘍細胞のアポトーシスやネクローシスにより血液中に放出され、半減期は15分から数時間程度と短い
ctDNAは非常に微量なため、組織の遺伝子診断と比較して特異度は90-100%だが、感度は30-85%と幅がある
ctDNAは早期癌では0.01-1%で検出されるが、進行癌では40%(StageⅣでは82-100%)で検出されると報告されている。骨転移や肝転移では検出されやすい。
遺伝子変異の検出のまとめ
ctDNA(EGFR遺伝子変異のアレル)をエルロチニブとプラチナ併用療法3コース施行後に検出しない場合は、検出した場合と比べてPFSやOSが有意に優れていた
ctDNAは癌の進行のモニターにも使えるかもしれない
理論的にはctDNAで新たな変異があれば、画像上PDになる前に治療の変更が可能とのことです