慢性気管支炎に対するbronchial rheoplasty

Bronchial Rheoplasty For Treatment of Chronic Bronchitis: 12 Month Results from a Multi-Center Study.

Am J Respir Crit Care Med. 2020 May 14. doi: 10.1164/rccm.201908-1546OC. [Epub ahead of print]

慢性気管支炎は粘膜の増生による痰の増加によってQOLを悪化させ、増悪のリスクを増やすのが特徴である。Bronchial Rheoplastyは軽気管支カテーテルを使用して、非熱処理の電気パルスを気管支壁に与える。臨床前段階の研究ではアブレーションにより正常化した気管支上皮の退縮を認めた。

慢性気管支炎の患者でbronchial rheoplastyの実現可能性、安全性、アウトカムを評価することが目的である。

2つの個別の研究で、bronchial rheoplastyを両側で施行した合計30例を解析した。Primary outcomeとして6ヶ月フォローし、有害事象、気管支組織の変化、COPD assesment testとSt. George's Respiratory Questionnaireによる症状の変化を12ヶ月フォローした。

Bronchial rheoplastyは30例全員で施行され（63%は男性、平均年齢67±7..4歳）、施行後のFEV1は65±21%、COPD Assessment Testは25.6 ±7.1点、St. George's Respiratory Questionnaireは59.6±15.3点だった。デバイスに関連した重大な有害事象はなく、手技に関連した重大な有害事象が6ヶ月間に4件あり、その後のフォローでは発生しなかった。6ヶ月間の重大ではない有害事象で最も多かったデバイスや手技に関連したものは軽度の喀血で、47% (14/30)だった。組織型的に、杯細胞の過形成スコアは統計学的に有意に減少した(p<0.001)。ベースラインから6ヶ月間でCOPD Assessment Testは有意に改善した（平均 -7.9; 中央値 -8.0; p=0.0002）。St. George's Respiratory Questionnaireも有意に改善し（平均 -14.6; 中央値 -7.2; p=0.0002）、12ヶ月後でも同様の結果だった。

この研究は症状のある慢性気管支炎でbronchial rheoplastyの実現可能性、安全性、アウトカムについて最初の臨床的エビデンスである。

サーモプラスティのような方法のようです