ニューヨークの入院したCOVID-19の5700例
COVID-19で入院した米国患者の特徴と転帰の情報は少ない。
COVID-19で入院した米国患者の特徴と転帰を検討することが目的。
ニューヨーク市、ロングアイランド、ウェストチェスター群、ニューヨーク州内のノースウェルヘルスシステムの12の病院にCOVID-19で入院した患者のケースシリーズである。2020年3月1日から4月3日までに入院した患者のデータが含まれた。
5700例が含まれた(中央値63歳、[interquartile range, 52-75, 0-107 years]; 39.7%女性)。多い併存症は高血圧 (3026; 56.6%)、肥満(1737; 41.7%)、糖尿病(1808; 33.8%)だった。トリアージの時点で30.7%は発熱があり、17.3%は呼吸数24/分以上で、27.8%は酸素投与していた。他のウイルス感染の合併は2.1%だった。2634例は退院したか、死亡しており、outcomeを測定した。入院中、373例(14.2%) (中央値68歳、[IQR, 56-78]; 33.5%女性)はICUに入室し、320 例(12.2%)は人工呼吸器管理となり、81 例(3.2%)は腎代替療法を受け、553 例(21%)は死亡した。2020年4月4日時点で、人工呼吸器管理を要する患者 (n = 1151, 20.2%)のうち、38例 (3.3%)は生存退院し、282 例(24.5%)は死亡し、831 例(72.2%)は入院している。退院後のフォローアップ期間は4.4日(IQR, 2.2-9.3)だった。研究期間中、45例(2.2%)は再入院した。再入院までの期間は3日 (IQR, 1.0-4.5)だった。研究最終日の時点で入院継続している患者の中で、センサーリングまでのフォローアップの中央値は4.5日(IQR, 2.4-8.1)だった。
人工呼吸器管理が必要だった患者の死亡率は18-65歳で76.4%、65歳以上で97.2%と極めて予後不良です。この結果は死亡か退院した患者のみを解析しており、現在入院中の患者約半数は解析されていません。フォローアップ期間をもう少し延ばせば、死亡率は低下する可能性が高いです。
それでも入院患者の約15%はICU入室や人工呼吸器管理が必要で、その場合の死亡率は約80%ということになります。